頭と胴体について

 えー、少し前ですが、ロシアで難病の患者の頭を切り取り、脳死したドナーの胴体に結合させる前代未聞の手術の行うというニュースがありまして。ソースはコチラ

 で、この記事を読んで以来、不謹慎ながら、以前から疑問に思っていた事が解明されるかもしれないと、強い関心を覚えた次第で。

 というのは、小生の職業柄、よく先輩方に「仕事は頭で覚えるな、身体で覚えろ」みたいな事を言われるわけですが、確かに、ある作業に対して、最初は手順や力加減などをアレコレ考えながらやっていたものが、いつの間にか体が自然に、その動きをしている、なんて事があります。
 もっとも、そこに至るまでいろんな情報や知識が必要ですし、何だかんだで頭も使うのですが、さておき。ここで疑問なのは、胴体の提供者があるスキルを有していた場合、それに頭(脳)を移植された人は、同じような動き(仕事)ができるのでしょうか。

 より分かりやすい例を挙げると、諸兄姉が自転車にはじめて乗った時、ほとんどの人は必要以上にバランスを取ろうとしたり、倒れないか急にスピードが出ないかと身構えたりしながら、おっかなびっくり覚えたと思われます。それが、多少個人差はあるでしょうが、いつしか何も考えず、少々おかしな体勢、無理な姿勢でも、難なくスッと乗れるようになったとでは。
 それは、脳が自転車の乗り方を覚えたというより、むしろ体が脳から送られてくる情報に対し、勝手にバランスを取り、勝手にペダルを漕ぎ、勝手にブレーキをかけているという感覚ではないでしょうか。少なくとも、目の前にネコかボールが飛び出して来た時など咄嗟の瞬間は、経験則では体が脳の信号を待たず、反射的に動いたように思います。

 では、借りに脳を移植される人が自転車に乗った経験がなく、胴体にはあったとしたら、結合された人は何も考えずにスッと自転車に乗れるのでしょうか。知識や経験によるところもあるので、いきなり100%というわけには行かないでしょうが、果たしてどこまで再現できるのか。繰り返しになりますが、不謹慎と無礼を承知で、ものすごく興味があります。


 ついでなので、あんまり関係ないもう一つの疑問も。
 人体のDNA情報から、他の臓器やパーツを形成する事ができると言われる(で、いいのか?)、いわゆるiPS細胞ですが、例えば、全盛期のシュワルツェネッガーみたいな筋肉ムキムキマッチョな人が、事故か何かで腕を失ったとして、それを再生した場合、失った時と同じムキムキの状態になるのか、はたまた、まったく鍛えてないガリガリの状態になるのか。
 そのうち筋肉の組織をいじってムキムキでも細マッチョでも自由自在にコーディネートできるようになる、みたいな事も聞いた覚えがありますが、実際のところどうなんでしょうか。高卒低所得がものすごくアホな事を言ってるのは百も承知ですが、どなたかその辺の事情に明るい方、どうかご教授くださいませ。


 じゃ、今日はこの辺で。