波岡くん、チェリー喪失!!(誤解を招く表現)

 ちなみにシド演じる波岡一喜くんは、2歳年下の嫁と二人のお子さんを持つ、立派なお父さんです念のため。

 それから、ヤンキー系の映画やVシネによく出演しているせいか、いわゆるそっち系の方なのかと思いきや、普段は関西人らしい気さくな性格で、しかも大阪の某有名進学校から早稲田大学政治経済学部に入学・卒業してる秀才でもあるそうです(本人は「その中でも全然大した事ない落ちこぼれだった」と謙遜)。いやぁ、人は見かけによらないね!!(お前が言うな)


 さておき、仮面ライダー鎧武」第21話。


 いよいよ主要キャラクター達ごとの、イデオロギーの違いが明確になってきた感じか。分からない事だらけでも、とにかく守れるモノは全て守りたいコータくんと、大事なモノを守るためなら、いかなる手段も犠牲も厭わないミッチ。人類の存亡を最優先にしながら、あくまで冷静に大人として振舞う斬月さんと、目的と手段を摩り替え、恣意的な動きを見せる波岡くん。そして何を考えているのか未だによく分からない、プロフェッサーマリカさんぐっさん

 少なくとも表面的には、みんな同じ目的=謎の植物から世界を守るという事で一致しているようでなりながら、観ている視点や個人の思惑一つで、言動がこうも違ってしまうのは、物語として非常に面白いね。一見すると、ユグドラシル側の連中は全員、悪党のようにも思えるんだけど、これが街レベルじゃなく地球規模となると、話しが変わってくるわけで。

 例えば、大勢の客が乗った船が沈没するとなった時、救命ボートの数が員数なかったとする。少しでも躊躇ったら、みんな溺れて死んじゃうと分かり切っているその状況で、リーダーは一体何を優先し何を切り捨てるのか、否が応でも即決しなければいけない。後々いろんな人から恨まれ、あるいは死ぬほど憎まれ、場合によっては「外道」「人殺し」と罵られる覚悟も含めて。
 もちろん、目的のためなら何をやってもいいなんて意味ではない。今回の波岡くんなんかがまさにいい例で、秘密を守るためなら、現金輸送車襲おうが、街一つ消し飛ばそうが、知ったこっちゃないってのは、スジが違う。あくまで、そうしなければより多くの犠牲、または今以上の悲劇が生まれる事が火を見るより明らかな場合、感情を一旦脇に置き、非情に徹して取捨選択する。例え、周りからすれば鬼か悪魔の所業に見えても。今の斬月さんなんかは、そういう感じだよね。

 コータくんの言ってる事を否定するつもりはないし、それもきっと正解の一つなんだよ。誰だって、自分の街や家族や友達を、犠牲にしたくないだろ。でも、それを成す為にどんな力が必要か、何をすればいいのか、そして、もしその全てを救う事ができないと絶対的に判明した時、何を諦めるのか、彼にはそこんところが圧倒的に欠落している。言うならば、鼻息が荒いだけで、感情の赴くままに突っ走ってるだけ。

 そんな彼だからこそ、斬月さんは気に入ったのかもしれないけど、これから彼は、待ち受けるであろう厳しすぎる現実に、どう対処していくのか。そう考えるとこの作品は、みんなから愛されたり感謝されたりだけではなく、時には蛇蝎のごとく忌み嫌われ、あるいは民衆の怒りを一身に受ける結果にあろうとも、自分が信じた道を勇気を持って選び、邁進するヒーロー像を描くモノなのかもしれん。このご時勢、そしてこの時期としては、何ともタイムリーなテーマだ。
 果たして、コータくん達ライダーの決断は?ついでに、我が国のリーダーの決断は!!?(エー)


 まあ、そんな与太話はどうでもいいんだが(エーー)、バロンさんヘルヘイムで見かけた人影、シルエットがインベス達とは明らかに違う様子。あの世界で、植物と戦った者達の生き残りなのか、はたまたインベスを陰で操る真の敵なのか、それとも第三の勢力か。CMでネタバレ全開のパワーアップフォームとの関係は。うーん、気になる気になる。


 じゃ、今週はこんな感じで。