「ヘルタースケルター」感想(簡易版)
大胆ヌードと濃厚なラブシーンに挑戦した沢尻の覚悟とやらは分からなくはなく、そうでなければこの世界観を表現しきれなかったのも理解できるが、如何せん話しが絶望的につまらない。
女性の視線からなら、それなりに汲み取れるものもあるのだと察するものの、とにもかくにも終始メンヘラわがまま女を暴走を見せられている印象しか残らず、中盤以降は軽くイラッとしながらの鑑賞になってしまった。
加えて、蜷川監督らしい目に痛いほどの極彩色と、突如大音響で鳴り響くBGM、そしてグルグルと忙しく切り替わる画面展開がマイナスに相乗し、賑やかなのに退屈、煌びやかなのに凡庸という、まさしくタイトル通り「ヘルタースケルター=しっちゃかめっちゃか」な内容に。
腑に落ちないラストも相俟って、終始「眠いなー、早く終わんねぇかなー」としか思えなかった。
個人的には、沢尻より寺島しのぶさんの方が身体張ってた気がするのも含め、より愛を欲するがゆえに美に執着する主人公が、実は公私を越えて奉仕する寺島さん演じるマネージャー他多くの人に愛されているという皮肉めいた悲劇を、変な派手さやアーティスティック映像で誤魔化さず、どこまで人間の素を掘り下げられるか挑んでいただきたかったところ。
沢尻の表情のよさは認めるが、そこから先は特に何にもない内容。強いて言うなら、途中から出てきた新人モデルの子は可愛かった。名前知らないんだけど、有名な人?
それから念のため言っとくと、あんな作り物くさいオッパイで興奮するのはせいぜい中学生まで。まして、いかにも演技してますみたいな濡場は、逆に萎えるのでご注意を。
☆☆★★★+
てか、大森南朋さんにあの役はないわー(笑)、星2つプラス!
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