「メリダとおそろしの森」感想
今まで高打率をマークしてきたピクサーにしては、随分と気の抜けた内容。ストーリー展開、仕掛けともに、まったくと言っていいほど面白みがなく、且つ、お得意のカートゥーン要素も終始スベリ倒し。
「おそろしの森」なんてご大層なタイトルからして、もっと壮大な冒険アクション活劇を期待していたのに、蓋を開けてみれば悪役らしい悪役はデカい熊一頭と、怪しい魔女の婆さんのみ。
その舞台も、家(お城)からせいぜい半径5km圏内がやっとの、逆の意味で恐ろしいぐらいミニマム&コンパクト。まるで、箱庭内で繰り広げられる人形劇であるかのような錯覚に囚われてしまった。
今日日、そこいらのRPGに出てくる街だって、もう少し何かしらあるのだろう。ナンセンス。
肝心の主人公メリダに関しても、ピクサー初の女性主人公にしてバトルヒロインでありながら、そのノウハウがなかったのか、いまいち残念な仕上がり。
せっかく作中、流鏑馬のような事をやっていたのに、それを活用する場面がこれっぽっちもなく。そればかりか、その自慢の弓の一番の見せ場が、求婚してきたポンコツ王子どもと母親をギャフンと言わせた(死語)時という、何とも香ばしい有様で、観ているこっちこそギャフン(死語)。
そもそも、厳しい母親に反発して〜なんて設定、いまどき珍しくも何ともなく、しかも、一日そこいら森で一緒に行動したぐらいで二人の関係が修復されるなど、薄っぺらいにも程がある。
地上最強の生物と呼ばれる父と、その背中を追い続けてきた息子との壮絶な親子喧嘩が、20年もの長い時を経てようやく決着を見ようかというこのご時勢に、そんなお安い御用があるものか。全体的に言える事だが、大人向けを謳っている割に、どうにも悪い意味での単純さ、簡単さが見受けられる。
イタズラ好きの弟達はまあまあ良かったものの、お世辞にも機能的に動かせていたとは言いがたく。他のキャラクターについては、もはや言わずもがな。
観ていて全然ハラハラもドキドキもなく、爽快感も手に汗握る展開もなし。当然、3Dの意味は皆無に等しく、褒めるべき点があるとするなら、吹き替えの大島優子が意外とまともだった事ぐらい。
正直、観終わった後にビックリするぐらい何も残らない、そんな作品。
しかし「おおかみこども」の時も思ったが、こういう作品はもう少し女性側、特に出産と子育てを経験した人の意見を取り入れないと、途端に荒唐無稽なモノになってしまう気がする。
たとえどんな物語であっても、そこで繰り広げられる人間ドラマまでファンタジーとして扱ってはいけない。本作はまさにその良い教訓、反面教師であったと断ずる。
さて、特にこれ以上書く事もないんで(エー)、小生の評価は…、
☆☆★★★+
比べちゃ悪いけど、これなら全てにおいて「ラプンツェル」の方が遙かに上。星2つプラス!!
つーか、未だにAKBって誰が誰だか全然分かんねぇっす。強いて挙げるなら板野友美ぐらい?まあそれは単純に、「仮面ライダーW」に出てたのと、主力メンバーで一番パンチのきゲフンゲフンもとい個性的なお顔立ちをされてるからだけど。
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