裏MVP2015!!

 さて昨日、2003年の明日のナージャ「オーバーマン・キングゲイナー以来となる、「Go!プリンセスプリキュア」「俺物語!!のダブル受賞で幕を閉じた本年度のマイMVPであるが、実はこの賞には、もう一つの顔がある。


 その名も、『裏MVP』!!

 要はその年、小生が個人的にもっともハマッた作品に贈られるマイMVPに対し、その年もっともやらかしちゃった、あるいはスベり倒しちゃった作品に贈られる、正真正銘、傍迷惑以外の何者でもない賞である。

 先日書いたとおり、今年は全体的にパッとせず、それでいてトンデモなく酷い、と呼べるような作品も、ほとんど存在しなかった。
 もちろん、上記した2作品に代表される良作もあるものの、よく言えば一定のクオリティが保たれた、悪く言えば凡作揃いという印象。それでも毎年、こちら側のノミネート作品が現れてしまうのが、実に不思議なところである。

 まあ、別に勿体つけても大して面白くならないんで、ちゃっちゃと発表します。

 2015年度、小生が個人的に選ぶ、最ダメ作品は…、


































 『思い出したり綴ったりするアレ』!!

 いやー、ネット界隈でも↑でだいたい通じるんで、実はついさっきまでタイトルなんてコロッと忘れてた。アフィリ張るのに「思い出す 綴る」グーグル検索したら、普通に出てきてびっくりしたわ(笑)。

 まあとにかく、設定も話もキャラクターも、全てつまんない。そのつまんないのが、一生懸命つまんない事をしようとして、ことごとくスベリ倒してるのが逆に面白いという、マイナスとマイナスが掛け合わさってプラスになってしまった極めて稀有な作品。
 狙ってやったわけではないにせよ、ある意味事故としか言いようのない、いろんな奇跡的な何かによる産物。とはいえ、既に飽和、内部崩壊状態にある我が国のアニメ業界において、本作のような事例は今後のための良い反面教師になると察する。

 ともかく、受賞おめでとうございます(注:何一つめでたくない)。


 なお、他のノミネート作品については、以下に寸評とともに掲載させていただきます。念のため白反転しておきますので、読まれたい方は自己責任でお願いいたします。
 万が一気分を害されましても、当局は一切関知いたしませんので、悪しからず。



 新規スタジオが、自分達らしい作品を作ろうと意気込んだのは分かるとしても、基本勢いだけで物語の面白みはほぼ皆無。終わってみれば、斬新なロードムービーが撮りたかったのか、単にブルーハーツをカヴァーしたかったのか、よく分からない内容に。
 実力のあるスタジオだけに、色々ともったいない。

 設定からして、完全に御涙頂戴狙いなのがミエミエの、あざとすぎる内容に正直ドン引き。その設定に関しても、ところどころ付け入る隙と穴だらけで、物語を構築する装置として十全に機能しているとは、お世辞にも言い難く。
 ヒロインが可愛いのはさておいても、それだけで客を繋ぎ止めておけるほど、この業界は甘くない。

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 ただただひたすらに、面白くない。むしろ、観てるのがこんなにも苦痛なアニメも珍しい。とりあえず、個性的なキャラとただのバカは違うとだけ、苦言を呈しておく。

 つまらない、とまでは言わないまでの、やりたい事を詰め込みすぎて、結局何がしたかったのか、何を描きたかったのか見失っていった印象。兄弟一人一人にフォーカスしていくのはヨシとして、物語がそれに負けている。
 うまくまとめようとした結果、まとまりすぎてどこにも突き出さない、没個性的な作品になってしまった観。

 こちらはやりたい事とストーリー構成が、まったく噛み合っていなかった印象。あらゆる出来事がポンポーンと突然降って沸いてくるような展開で、感情移入する間もなく、ダイジェスト的に進んでいくのはうまくない。
 2クール使って、もっとじっくり掘り下げていけば良作になりえたかもしれないが、なんとも惜しい。

 視聴者ほったらかしで勝手に盛り上がってるけど、結局何がしたかったの?といった具合。設定に対して物語が追い付いていない感じ、とでも言おうか。無駄に声優だけは豪華だったが、見所と呼べるのはせいぜいそこだけ。

 これも上とほぼ同じ。加えて、主人公をはじめ各キャラクターにまったく魅力がなく、ロボのデザインも微妙というのは、非常に痛い。良かったのは中林さんが歌うOPだけ。もうパチンコのタイアップだけが目的のアニメはノーサンキュー。


 それではまた来年、裏MVP2016でお逢いしましょう!!(アイタクネェ…)