最初で最後のグーパンチ(多分)

 東映さん曰く、子供が指輪をはめた手で殴ると骨折などの大怪我に繋がる恐れがあるから、ウィザードは基本的に武器とキックで戦うスタイルにしたんだと。まあ実質最終回みたいなモンだし、流川から桜木へのパス的な特別且つ象徴するアクションがほしかったのかなーと。

 実はスラムダンク読んだ事ないけど(エー)。


 そんなわけで、仮面ライダーウィザード」第51話。


 本編決着エピ。しかしチャラ男、まさかのラスボスポジション。最終決戦はヤツのアンダーワールドで一騎打ちとか期待してたけど、思いっきり普通にやられてやんの。何だかんだで徹頭徹尾、小者感ハンパないヤツだったな(暴言)。
 まあ、最後は奇跡が起きてーとか、賢者の石に秘められた魔力が作用してーとかでコヨミちゃんが甦る、アホみたいな内容じゃなくて本当によかった。いや、別に彼女が嫌いって事じゃなくて、それが例えフィクションでも、やっぱり魔法だろうがオーバーテクノロジーだろうが、一度死んだ人間が簡単に(でもないけど)生き返るわけはないし、生き返っちゃいけないんだよ。チビッコ達に悪影響が〜っての以前に、作り手としての矜持として、そこは譲ってほしくないんだよね。
(じゃあ某DBはいいのか、アメコミヒーローなんてしょっちゅう死んだり生き返ったりしてんじゃん、という意見はこの際撲殺もとい黙殺する)

 で、だ。本作を勝手に総評してみると、思いのほかまとまってたし、大体の伏線もきっちり回収されてたのはよかったね。されてないのは、何で輪島のオッちゃんに魔法の指輪が作れるのか、ぐらい?
 ただそれだけに、上手くまとまりすぎてるというか、悪い意味でコンパクトになっちゃった観は否めないかなーというのが、正直なところ。原因は何だろうと考えてみると、察するに物語の起伏が、少々乏しかったんじゃないかと。
 ほら、フェニックスさん古川さんとの初遭遇時なんか、「コイツ強ぇ、どうやって戦うんだろ」ってドキドキ感があったじゃない?そういった絶体絶命のピンチからの大逆転、みたいな展開が数えるほどしかなかった気がするんだわ。封印されてたファントムも、一エピであっさり退場しちゃうし…。

 例えば前作よろしく、ファントムの中でも最強クラスの、それこそメデューサさんレベルのが四天王か八結衆を名乗って立ちはだかる超展開とかさ、ライダー候補者が中盤辺りからチョクチョク登場して、その都度目的不明のまま連れ去ろうとする白魔さんと一悶着ありつつ、毎回圧倒されては「お前は自分の魔法を高めろ」的な事言われてグヌヌヌ…ってなるとか、やりようはあったと思うんだけどなー。


 まあとはいえ、反省点もいろいろあったけど、最初に述べたとおり平成ライダーにしては(オイ)キレイに終わった方だから、それでいい事にしようよ、ウン。とにもかくにも、一年間お疲れ様でした。


 …って、来週再来週もまだあるんだった(笑)。果たして世界の破壊者さん達と、どんな戦いを見せてくれるのか。てかビーストも変身してるけど?