話が終わるまで、わざわざ攻撃を待っててくれるピエーロ様のやさしさたるや（ﾏﾃ）

　いつも思う事なんだけど、なんであの手の悪役って主人公側の語り合いが終わるまで、ずっと待機してるんだろうね。グチャグチャ言ってる間に、ぶっ潰しちゃえばいいのに（暴言）。

　それから、主人公をあと一歩まで追い詰めといて、トドメも刺さずに語り出すヤツとかね。相手の息の根を止めるまで油断するななんて、基本中の基本だろ。ああいうパターン、いい加減使い古されて飽きちゃってるから、そろそろ新しい演出考えてほしいよなぁ。　

　それはさておき、「スマイルプリキュア！」最終回。

　ここまで紆余曲折あったけど、最後は力技と声優の技量でなんとかまとめた感じかな。ラスボスが地球サイズに巨大化は「ハトプリ」で一回やってるし、最後の変身も「DX３」で経験済みだから、正直新鮮さはないものの、ある意味本作らしいラストだったなと。

　ただやっぱり、全体を通して観るとストーリー構成にバランスの悪さが目立ち、且つ、活かしきれなかった要素も多数あって、お世辞にも大成功とは言えない出来なのは、否めないところ。パワーアップフォームの登場が早かった割に、新必殺技は最後の最後だったりと、とにかくあらゆる面において「惜しい」作品だったね。

　ツイッターである人が「どの回から観ても楽しめるように、焦点を絞って製作されたのではないか」といった旨のつぶやきをされてたけども、確かに言われてみればそういう見方も出来るし、その上で、バラバラに思えたエピソードが、ラストで集約・昇華される構図も納得できる。でもその分、成長譚的な部分も含め、オミットされすぎた観は拭えず、同時にあらゆる事が「突然に」起こっていたように見受けられたのは、ぶっちゃけ上手くなかった。

　なんだろう。「友達」あるいは「友情」ってものにフォーカスしすぎたせいか、ものすごくミニマムな世界というか、半径数ｍ以内の内輪だけで物語が進行しているように感じられたのが、一番のミステイクかもしれん。そりゃ、クラスメイトや家族にスポットが当たる回もあるにはあったけど、結局それが点で終わっているというね。せめてラストマッチ前ぐらいに、そういった人達が「いや、私たちにはまだ希望が残っている！プリキュアという希望の光が！！」ぐらいの事言ってーとか。それこそ劇場版のパターンだけど、そのくらいやってほしかった。

　まあ何より、個人的に一番気に入らないのは、何だかんだで最後は「奇跡が起こった」で片付けられる点かな。奇跡なんてめったに起こらないから奇跡なんであって、こう言っちゃ悪いが、泣いたり喚いたりで簡単にポンポン起こっちゃダメでしょ。ましてピエーロ様なんて、従順な部下が一年かけてコツコツ貯めたバッドエナジーでようやく復活できたのに、やれロイヤルだのジュエルだの絵本だの出てきて一発逆転覆されちゃうんだから、たまったもんじゃない。
　いやいや、人々を苦しめて集めたからどうこうとか、悪者の肩を持つとかそういう事じゃなくて、正義の名の下ならどんな境遇でも奇跡で何とかなるって、チビッコが思っちゃったらマズいでしょ？て話し。心の強さや友情はもちろん大切だけど、それだけで上手く行くほど、世の中甘くないわけで。だから最後に奇跡が起こってどうこう以前に、そこに至るまで勝ち得る努力をしろよと。最善を尽くす姿を見せようよと。
　はっきり言うけど、困ったら「ウヲヲヲヲ！！」と叫べば解決するなんてナンセンス。根性論は否定しないけど、まずは「理」がないと。
（ちなみに、小生が「シンケンジャー」を高評価し、某ナントカ天使を酷評しているのも、同じ理由だったりする）

　
　とはいえ、ここまでボロクソに書いといて何だけど、これまでの集大成的な部分もありつつ、広い意味で今までにないプリキュアシリーズという点では評価できるし、理屈抜きに楽しい作品だったよ。内容はともかく、ギャグアニメとしては充分面白かったし、歴代でもかなり好きな部類。良くも悪くも「ハトプリ」とは違うベクトルでシリーズの幅を広げた作品だったな。

　とにかく、楽しい一年間をありがとうございます。本作に関わった全ての人に、最大級の感謝と賛辞を。あとれいかさん結婚してくだｓ（以下略）。

　
　…ところで疑問。で、結局みゆきちんにスマイルのきっかけを与えたあの女の子は、一体なんだったんだ？普通に林原さん？にしてもデザイン違いすぎるだろ。

　あと、巨大化したピエーロ様を観て「内部に侵入して、トランジット波動砲でコアを撃つんだ！！」とか思ったのはナイショ。何の事か分からん人は、前都知事にでも聞いてください（ｴｰ）。

　さて、「ドキドキ！プリキュア」はどうなるかなー。とりあえず小生はソードさんでお願いします！（何を？）