「ロックアウト」感想
リュック・ベッソン製作、ガイ・ピアース主演。人質となった大統領の娘を救うため、500人の凶悪犯罪者達に占拠された宇宙監獄に送り込まれた元CIAエージェントの戦いを描く、SFアクション。
基本構造はいつもどおり、タフガイが美女をめぐって、悪漢ども相手にドンパチ全開血飛沫満開の大立ち回りを繰り広げる、リュック・ベッソン食堂定番メニュー。これはこれで申し分ないのだが、脱獄不可能の要塞と化した宇宙監獄を舞台にしながら、あまりにいつもどおり過ぎて少々拍子抜け。
確かに、主人公演じるガイ・ピアースの、口は悪いがニヒルで無敵なキャラクターはかっこよく、ヒロイン演じるマギー・グレイスの聡明さと意外な肝っ玉の強さは麗しく、見るからに後半何かやらかしそうで実際やらかしちゃう悪役の面々は分かりやすく、何も考えずに観られるという意味ではアリな作りではあるものの、やはりせっかくのSF設定、ならではの要素ともう一、二捻り利かせた展開が欲しかったところ。
ついでに言うなら、冒頭とラスト手前のサスペンス要素は、オチがバレバレな点も含めて完全に蛇足。本編(?)ともバランスも悪く、主人公が監獄への潜入を決意するきっかけを鑑みても、終わってみれば本当に必要だったのか疑問の残る恰好に。結局、アレが何だったのかも良く分からんかったし、もうちょっと上手い方法はなかったものやら…。
さて、他の多くのリュック・ベッソン作品と同じく、実はもうこれ以上、本作について書く事が何もない(笑)。結論としては、ただただガイ・ピアースとドンパチを観たい人ならオススメ、SF考察とサスペンス要素を期待してる人ならやめとけ、そんな感じ。
☆☆☆★★
それはともかく、「96時間/リベンジ」楽しみー。星3つ!