「イントゥ・ザ・ストーム」感想


 ファイナル・デッドブリッジティーヴン・クォーレ監督、ホビットリチャード・アーミティッジ主演。巨大竜巻の圧倒的破壊力に翻弄される人々を描く、パニックムービー。

 巨大怪獣や金属生命体とは違い、世界中の軍事力、あるいは科学力を結集してもなおまったく太刀打ちできない、且つ、確率は低くとも現実に起こりえる超自然災害。つい先日、広島が大雨による土砂災害に見舞われ、多くの尊い命が犠牲になったばかりだが、小生の家から車で2時間もかからない場所が、これほど甚大な被害を受けた事に衝撃を覚えるのと同時に、所詮人類の文明などというものは、自然界の一瞬の気まぐれの上に成り立っている、酷く脆弱なものなのかもしれないと、妙にメランコリックな気分に陥ってしまった。
 その意味でも、本作のそれはヘタなアクション映画以上の迫力と、我が身に降りかかる脅威を想像して寒気が過るほどのリアリティがあった。

 竜巻撮影隊と、卒業式のための記録映像を撮影中の学生達のポジションを上手く使い、ハンディキャメラによる擬似ドキュメンタリーのような臨場感を生み出している点も秀逸ながら、それぞれの視点から事態を捉え、家族の問題やチーム内での意見の相違、またはDT学生の初恋を絡ませた群像劇として、しっかり完成させているのもグッド。
 途中に出てくるジャッカス的バカ冒険野郎バカどもも、人によってはまったく笑えない、不愉快なだけの連中であるとは察するものの、凄惨で救いのない状況にほんの少し、邪魔にならない程度の緩和をもたらす、いいクッション役として機能している、…はず、多分(エー)。

 まあ正直言うと、これ以上本作について書く事はほとんどないのだが(笑)、約89分の尺にこれだけのモノを詰め込んだ手腕には、素直に賛辞の拍手を贈りたい。ぶっちゃけ、ストーリーはあってないようなもので、ひたすら「竜巻怖い!!自然災害超怖い!!」ってだけの内容ながら(エー)、それを再確認するという意味でも、一度ご鑑賞をオススメしておく。

 さて、おそらく当ブログ始まって以来、最少文字数のレビューになってしまったが、今回はこの辺で(手ぇ抜いたんじゃないよ。ホントだよ)。

 ☆☆☆★★+++

 シンプル・イズ・ベスト、星3つプラス3つ!!

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