「トランスフォーマー/ロストエイジ」感想
ハズブロの玩具「トランスフォーマー」を基にした映画シリーズの第4弾にして、主演をシャイア・ラブーフから「Ted」のマーク・ウォールバーグにコンバートしての新3部作第1弾。
前シリーズ同様、観ている間はすごく楽しい。車や飛行機がシャキーンと変形し、カッチョいい巨大ロボットがジャンジャンバリバリとドツキ合い、あっちこっちでドッカンドッカン大爆発と、頭空っぽにして観られる。
しかしそれだけに、じゃあこれと前シリーズの何が違うの?と我に返って冷静に考えてみると、実際何一つ変わってない事に気づいてしまう、悪い意味でいつもどおりでお約束な内容だった。
加えて、せっかく主人公をDT青年から発明家崩れのおっさんに変更したにも関わらず、ストーリー面も旧作とほとんど変わらずで、正直ガッカリ。
国のお偉いさん「トランスフォーマーなんて信用できないお!みんなまとめてスクラップだお!」
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オプティマス「あらら、やっぱ人間ダメだわ。地球なんて知らねバイビー!」
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敵「ヨッシャ、この隙に地球侵略しちゃうぜヒャッハー!!」
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主人公「とりあえずピンチだからさー、適当に人間信じる事にして戦ってよー。俺らも適当に戦うからさー」
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ラスボス「何か負けそうなんてトンズラしちゃおうっと♪また次のシリーズまでバッハハ〜イ♪」
とまあ、こんな具合で、確かにパーツごとはそれなりに異なるものの、全体の基本構造、あるいは骨格の部分は、逆にどこが違うのか探す方が難しいレベル。
ましてや、世界中を「あのトランスフォーマーをここまで実写で再現したのか!?」と驚愕させた1作目はもちろん、世間的にはともかく個人的には大好きな「2」までならまだしも、3度ならず4度も天丼かました挙句、3時間もの長尺。おそらく、途中のスローモーションとかムダなやりとりをカットしたら、半分ぐらいで何とかなったんじゃないかと察する。
本作のセールスポイントである恐竜型トランスフォーマー・ダイノボットに関しては、初代テレビシリーズからファンからすれば満の持しての登場であり、オプティマスと背中に乗せて走るシーンなどは文句なしにカッコいいと思う一方、活躍がかなり終盤だった点と、登場の仕方がかなりムリヤリだった点はどうにもいただけなかった。本作全体に言える事だが、こちらが欲しているものを、ことごとく微妙にハズしてしまっている印象を受ける。渡辺謙さんが中の人演じる侍型オートボット・ドリフトや、旧テレビシリーズを彷彿とさせるオプティマス(というより、我々世代が言うところのコンボイ)のデザイン等、マニア心をくすぐるモノは多々あったのだが…。
まあ、一般の人からすれば、「寅さん」や「こち亀」よろしく、巨大ロボットが変形してドツキ合ってる姿が観られれば、あとはストーリーなんてワンパターンで全然問題ないのかもしれないが、正直もう玩具売るためだけの販促映画はノーサンキュー。
(何も両作が悪いと言っているわけではない。悪しからず)
こう言っては悪いが、おそらくそのうち制作されるであろう「5」では監督をはじめスタッフを総入れ替えし、まったくゼロから再構築、それこそマークの娘とバンブルビーが恋仲になるとか、ドリフトが個人的なライバルと決着をつけるため単独行動に走るとか、人間や動物がトランスフォーマーになるとか…って、それは「超神マスターフォース」と「ビーストウォーズ」だ(笑)。とにかく、そのくらいの覚悟で臨んでいただきたい。今のままでは、さすがに世界中からそっぽ向かれるのも時間の問題と苦言を呈しておく。
決してキライではないが、もう少し頑張ってほしかった、そんな作品。さて、次回作はどうなる事やら…。
☆☆☆★★
ファンだけに、今回はちょっと厳しくいきたいと思います。星3つ!!
オマケ。この人のレビューが、小生の思ってた事をほぼ全て代弁してくれてた。そうなんだよ、好きだから余計に「うーん」ってなるんだよ。
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