「劇場版 烈車戦隊トッキュウジャー&仮面ライダー鎧武」感想


 毎年恒例の、スーパー戦隊仮面ライダー夏の劇場版二本立て。

 一本目は「烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS」

 25年に一度、地球の近くを通りかかるギャラクシーラインが、シャドーライン幹部ナイル伯爵により襲撃を受ける。ギャラクシーラインを走る烈車サファリレッシャーと、車掌のレディを宇宙に帰すため、トッキュウジャー達が立ち上がる。

 尺的にも実質仮面ライダーの前座扱いのためか、例年どおりテレビシリーズに少しスペシャルな色を付けたような内容。とはいえ、シンプルで王道的ながら、各キャラクターの特徴をうまく活かした、見応えのある出来。

 いつも以上にコミカル且つ派手なアクションはもちろん、ゲスト出演の福原遥ちゃんツンデレキャラも可愛く、見所満載。少々ネタバレになってしまうが、特にビルとある物をジャンプ台にして宇宙まで続く線路を作るシーンは、一見してムチャでバカバカしい方法ながら、空を見上げる子供達のキラキラした瞳に象徴される、実に夢のあるムネアツな場面だった。

 イマジネーションで何でも出来てしまうという、ともすれば単なるご都合展開になりかねない設定を、そこに至るまでの経緯とメンタルを丁寧に汲み取り、子供たちの自由な発想と、それを形にする行動力と勇気を育もうとする方向へと見事に落とし込んだ、テレビシリーズから一貫する本作のテーマはいつもながら素晴らしい。正直、本作のスーツデザインを最初に見た時は「本当に大丈夫か、コレ?」とかなり不安だったが、あくまでチビッコ向けという枠を頑なに守る良作に、よくぞここまで引っ張り挙げていただいたと、スタッフ皆々様の尽力に頭が下がるばかり。

 情報過多と言われるこのご時勢にこそ、こういった作品が必要なのかもしれない。ぶっちゃけ、ヒャダインの吹き替えは微妙だったのと、6号さんの登場シーンでなぜか会場から笑いを起こったのはさておき、ファンなら一見。
 レディのパペットがまいんちゃん仕様だった点にも注目(笑)。あと、ミオさんの相変わらずエロい足にm(以下略)。

 続いて、「劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!」

 何故かアーマードライダー達がサッカーで戦う事になった世界で繰り広げられる、黄金の果実を巡る大争奪戦。まあ、公開前から「何でサッカー?」という疑問がこちらこちらから聞こえてきた本作だが、一応それにもちゃんとした理由があるのは良かった。納得できるかどうかは別にして(エー)。

 で、あとは例によって、サッカーなんてやってらんないぜヒャッハー!で大バトルが勃発。→黒幕登場でライダー達を圧倒。絶体絶命のピンチ。→「俺達は負けない、ウォーー!!」で危機を脱出。→いつもの採石場で最終決戦という、お約束全開の流れ。最後の最後でまた唐突にサッカーバトルが展開されて唖然とした以外は、良くも悪くも安定した作りと言える。

 どうして鎧武だけ消えずに闇堕ち止まりだったのか、とか、仮面ライダー冠(カムロ)の出番少なすぎるやろ、とか、そもそもアーマー着てサッカーって無理ありすぎるやろ、中の人死ぬぞオイ、とか、いろいろツッコみたい部分はあるにせよ、テレビ未使用の鎧武ドリアンアームズ、及びドングリアームズ登場も熱く、また、中盤の市街戦は近年の特撮作品でも間違いなくトップクラスの迫力。
 仮面ライダーマルスのアーマーが、ウサギさんに切ったリンゴなのも、ちょっと可愛いので注目(笑)。あと、マリカさんのエロい太ももm(以下略)。

 じゃ、こっちは特にこれ以上書く事ないんで(エーー)。しかしこの作品、今さらながらチビッコ達付いて来れてるのかなぁ…。

 ☆☆☆★★+

 さりげなく唐橋充くんと松本寛也くんが友情出演してるので、みんなで探してみよう(笑)。星3つプラス!!