「アントマン」感想
「イエスマン “YES”は人生のパスワード」のペイトン・リード監督、「ナイト ミュージアム」のポール・ラッド主演。前科持ちの潜入の天才スコット・ラングが、謎の物理学者ハンク・ピムから与えられたスーツで、1,5cmのヒーロー・アントマンに変身。愛する娘のため、自分自身が真っ当な人間へと生まれ変わるため、世界最小のヒーローとなって奮闘する。
一大クロスオーバー企画「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第12弾にして、その第2シーズンのラストを飾る本作。蟻と同じサイズに縮んで戦うという、超怪力の大男や、最新装備満載のハイテクアーマーと比べると、ぶっちゃけ何とも地味なヒーローで、実際、やってる事もどこかホームコメディ的というか、「美少女仮面ポワトリン」よろしくご町内のお騒がせヒーローといった趣。
もちろん天下のマーベル、人類の危機を救ったり、巨悪に敢然と立ち向かったりもするのだが、その巨悪もとんでもなく悪いヤツなのは間違いないにしろ、やはり今までが今までなため、どうにもスケールダウン、あるいは小物感を覚えてしまう。物語のカギとなるピム粒子など、かなり高度な、それこそアベンジャーズが束になっても敵わないほどのパワーと可能性を秘めているのだが、ストーリーと比例していない印象を受けた。
とはいえ、これを一ヒーローものとしてではなく、人生にドン詰まったオッサンが、起死回生の大逆転チャンスに孤軍奮闘する物語だと思えば、なかなかに楽しめる。世間的には決して善良とは言えず、お世辞にもハートが強いわけでもない前科持ちの男が、別れた妻との間にできた娘にとって、いつまでも尊敬されるヒーローであるために、スーツを使いこなす特訓に耐え、多くの問題を乗り越えながら、少しずつ成長していく様は、割と見応えアリ。
また、小さくなれる身体を駆使し、仲間と組んで建物の様々な場所に潜入する場面は、さながらヒーロー版「ミッション・インポッシブル」で、特に前半、スコットがハンク邸に忍び込み、地下室の金庫を破るシーンなどは、思わず手に汗握ってしまった。
確かに、次の「アベンジャーズ」までの員数合わせ、あるいは繋ぎという観は強いものの、大富豪だったり天才科学者だったり神の子だったりではない、まったくごく普通の人間を中心とした、日常の延長にあるヒーロー物語という意味では、面白い切り口だったと評したい。
それを観客が納得できるかどうかは別にして(エー)、わりと小生は好き。
一つだけ個人的不満を挙げるなら、いくら蟻の名を持つヒーローとはいえ、あの巨大な蟻の大群は、虫と煙草と渋滞と○ヴァンゲリ○ンと創価ナントカ学会が大嫌いな身としては、さすがに吐きそうになった(笑)。あんなのが夜中、道路を走ってたら、間違いなく失禁する。いや、昼でも漏らす(汚)。
ところで、どうやら次回作か次のマーベルシリーズには、ワスプも登場するようだが、果たしてジャイアントマンの出番はあるのだろうか。ハンクとトニーは仲悪い設定だったと記憶しているが、スコットはどうなのか。気になるところ。
じゃ、超簡単だけど、今回はこの辺で。
☆☆☆★★+
で、ブラマヨのハゲてる方は何しに来たん?星3つプラス!!
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