「天才バカヴォン〜蘇るフランダースの犬〜」感想

　赤塚不二夫生誕80周年企画として、国民的ギャグマンガ「天才バカボン」と、国民的アニメ「フランダースの犬」がコラボ。「秘密結社鷹の爪」のFROGMAN監督・脚本・声の出演で、長編アニメ映画化。

　まったくいつも通りの、「鷹の爪」に代表されるFROGMANのFLASHアニメ。あまりにいつも通り過ぎて、これ以上書く事も、書く必要性もないぐらいだが、良くも悪くも安定の面白さだった。
　正直、映画館で金を払ってまで観る価値があるかどうかはさておき、作中のセリフを借りるなら「FLASHアニメで映画を作るほうがムチャなのだ」を地で行ってしまえるその度胸は、それなりに評価したい。

　とはいえ、日本中を涙させた「フランダースの犬」を、あそこまで弄りまくって、本国ベルギーの関係者が観たら、烈火のごとくキレ倒されるのでは？と思いきや、実は本国では大して人気がないらしい。理由は敗者の物語だからだそうで、何とも世知辛い話しだが、アニメを観た日本人観光客がやたらと押し寄せてくるので、大急ぎで銅像やお土産を作ったものの、かなりやっつけ観満載でみんなガッカリして帰って行くとか何とか。日本の聖地巡礼先がそんなんだったら、ネットで叩かれまくるに違いない（ｴｰ）。

　相当ムリヤリなコラボに、例によってひたすら不条理な展開と、ナンセンスギャグのオンパレードだが、最後はホロリと来させ…たのか？まあ、そんな細かい事は割とどうでもよくなってしまう連続バカ、バカの大行進、バカ・オブ・ザ・バカな作品。さりげなく瀧本美織、村井國夫氏、濱田岳、桃（FROGMANの愛犬）、上島竜平と、豪華キャストの多数出演も要チェック。

　超絶的に簡単だけど、これでいいのだ！！（ｿｳｶ?）

　☆☆☆★★

　ちなみに小生、「フランダースの犬」の最終回だけ観て泣くヤツが死ぬほどキライです（ｴｰｰ）、星３つ！！