3、4、5月に観た映画について その2

 ハイ、いつぞやの続きです。


 「ジャンゴ 繋がれざる者」

 良くも悪くも、いつもの悪ノリ・悪趣味・悪ふざけ全開タランティーノ劇場。思いのほか銃撃戦は少なかったものの、ほぼ会話劇だけで観客を飽きさせない脚本力はさすが。一見にして血飛沫満載ハチャメチャバイオレンス映像にばかり気をとられがちだが、歴史の暗部に真っ向から立ち向かい、且つエンターテイメントとして成立させる手腕に、インテリジェンスすら感じさせる。

 しかし想像していた以上に、ディカプリオは悪役がよく似合う。次は是非とも「シャイニング」のリメイクを(ムリ)。

 ところでタラ「A KITE」実写化するって本当?

 ☆☆☆★★+++



 リンカーン

 いつぞやのショットガン仕込みの斧でヴァンパイアを退治するB級コント映画よかマシだけど、正直エンタメ作品としては退屈。リンカーンを理想のリーダー像として描きたかったのは分かるものの、奴隷解放じゃ何じゃ言ってる隣で、インディアンを堂々と迫害していた事実は都合よくなかった事に、では…。

 とはいえ、トミー・リー・ジョーンズはよかった。


 ☆☆☆★★


 

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 「L.A.ギャングストーリー」

 ギャングものは個人的にに好きだけども、これはちょっと物足りない印象。何というか、全体的に緊張感がいまいち不足している気が。史実とはいえ、本当にあんな雑なやり方で、当時ロサンゼルス最大のギャングを逮捕できたのか、甚だ疑問。

 とはいえ、ショーン・ペンの存在感はさすが。


 ☆☆☆★★



 「藁の盾」

 邦画にしては相当頑張ってるアクションシーンもさることながら、ものすごく不条理でやりきれない物語の先に「正義のあり方」を問う、なかなかの意欲作。久しぶりに三池監督の本気を観た気がする(オイ)。

 不満点があるとすれば、若手刑事演じる永山絢斗くんが少々役に適してなかった事と、タクシー運転手演じる余貴美子さんの扱いがチョイ役すぎた事ぐらい。日本映画はこういう路線で勝負していいと思う。

 ちなみに本作の原作者、実は「ビーバップ・ハイスクール」を描いた人と同一人物である(笑)。

 
 ☆☆☆★★+++



 舟を編む

 実はまったく期待してなかったけど、想像以上によかった。今のところ、今年観た邦画ナンバーワン。

 一冊の辞書を作るのに費やされる労力と人力の途方もなさに驚きつつ、そこで営まれる様々な人間模様がまた非常に魅力的。人類が生み出した最高のコミュニケーションツールである「言葉」の素晴らしさを改めて実感できる良作。

 加藤剛の発するチョベリグにも注目(笑)。


 ☆☆☆☆★+

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 ラストスタンド

 シュワルツェネッガー約10年ぶりの主演作。これまでテロリストやら宇宙人やら戦闘サイボーグやらと戦ってきた彼が、そこいらの麻薬王風情を相手とは随分スケールダウンした観が否めないが(ソウカ?)、無理に全盛期のようなバリバリのアクションを目指さず、あえて年相応の、いい意味での老獪さを前面に出した点はよかった。
 ものすごく面白いとは言わないが、シュワちゃん還暦越えても頑張ってるねー」という優しい目で観ると、まあまあ楽しめる作品。あと、ジェネシス・ロドリゲスのエロさが(以下略)。


 ☆☆☆★★+

 じゃあ、次からちゃんと書きます。…多分。