いい最終回だった…(本来の意味で)
というわけで、「ゴーバスターズ」もついに最終回。
ヒロムきゅん。エースの高速移動には度肝抜かれた!!本来の意味で、その発想はなかったわ(笑)。あと、エンドロールでお姉ちゃんに思いっきりドツかれてるのにフイタ。
でもまあ13年間、ただ一つの目的のために生きてきたんだから、次の目標はゆっくり考えればいいよ。また何かの学校に通うのもいいし、相方と一緒に旅に出る、なんてもいいんじゃない?ただニートにだけはならないでね(笑)。
リュウさん。無事エンジニアになれたようで。あの世界で他にメガゾードやバディロイドがいるのかよく分からんけども、残業のしすぎで熱暴走しない程度に頑張ってね。
ヨーコちゃん。やはり復学したか。今日日は中卒だとどこも雇っちゃくれないから、良かった良かった(エー)。年下の同級生と仲良くね(エーー)。
樹液。森の番人って…。でも、なかなか機械のようにデータどおりに行かない、ものすごく不安定で予測不能な自然を愛するようになったというのは、「完ぺきなんてつまんねぇだろ」というチィ兄の思想を地で行く行為なのかも知れん。
チィ兄。最後、余韻も残さずスーッと消えていったのに泣けた…。もしかしたら、彼は自分がもう生身の人間には戻れない事を知っていたんじゃないかしら。その上で、自分ができる精一杯は何かを、ずっと模索してたんじゃないかと。「良かったな、13年余分に生きられて」ってセリフには、ようやく自分の生命を真っ当できる喜びと哀愁が感じられたよ。
サバ。ラスボスらしい、見事な散り際だった。彼にとって人の感情も所詮データにすぎなかったってのが、何とも切ない。せめて、彼自身のエスケイプさんに対する想いが何なのか、感覚として理解できていれば…。肉体を持たない彼にはムリだったのかな?
さておき。前作の「ゴーカイジャー」がスーパー戦隊35年の集大成、且つ、作品としても非常にレベルが高かっただけに、本作にかかるプレッシャーは想像を絶するものがあったろうよ。それを受け容れた上で、これまでの良い部分を継承しつつ、新しいスタンダードを生み出そうとするスタッフさんや出演者の気概がビシビシと伝わってくる、非常に熱い作品だったね。
まあ確かに、変身バンクや口上の省略、チビッコにはやや難解なストーリー等、視聴者はもちろんおそらく製作者にも多少取っつきにくさを覚えた観もあり、またメガゾードの転送時間などの演出も、充分に使いこなせていなかったように思える箇所もあったけど、アクション面、シナリオ面ともによいモノが出来ていたと思うし、何より小林靖子ニャンお得意の人間ドラマが抜群に良かった。やはりあの人は、ライダーより戦隊の脚本が向いてるな、ウン。
で、今回の最終回は、それが上手い具合に身を結んだ、本当の意味で「いい最終回」だったと思うわ。ヘタに小細工とかしないで、意外なほど、もうそれしかないってぐらいに、ド直球の展開。あれで最後の最後に、亜空間とサバの消滅とともにチィ兄やらヒロムきゅんのご両親達のデータが復元されましたーじゃ、それはそれでハッピーエンドかもしれないけど、正直萎えるよ。そういうかけがえのないもの、大切な人達の屍を乗り越えてでも、この世界と人間を守ったというその意義を、テレビの前のチビッコ達に投げかける意味でも、あの結末が正しい。
(繰り返すけど、何も目的のためなら仲間でも殺していいって事じゃないよ。それじゃサバと一緒じゃん。あくまで極論的な選択の話しね)
決着前のヒロムきゅんの「人間は完全じゃないから、みんなで支えあうんだ」ってセリフは、実は本作が一番言いたかったことなんじゃないかな、とも思うんだ。
いきなりリアルな話ししちゃうと、自分の仕事を誰かに手伝ってもらう時って、相手の能力もさることながら、こっちがいかに相手を信頼できるかってのが、意外と重要になってくるんだよね。大袈裟に言うと、ここが戦場なら、コイツに背中を預けられるか、みたいな(笑)。でも、そこに到るには結構な覚悟が必要だったりするわけで。相手の懐に飛び込む勇気っていうのかしら。
で、最初はツンツンだったヒロムきゅんが、徐々に仲間を信頼できるようになり、ウィークポイント克服回ではとうとうメンバーに「助けてくれ」とお願いできるようになる。この過程を見ても、彼の成長と周囲との信頼を深めていく様子が分かる。だってなかなかできないよ、自分にはこういう弱点があるから、それを何とかするために協力してくれなんて。
逆に言えば、そういう自分の強みも弱みも知った上で、それでもなお自分を信頼してくれる相手だからこそ、いざという時は自分を削除しろと頼めるわけだな。いいねぇ、ジョジョじゃないけど、これこそまさに「人間賛歌は勇気の賛歌!!人間の素晴らしさは勇気の素晴らしさ!!」。チビッコ達にとって、これ以上ないほどの教訓だよ。
まあ、とにもかくにも一年間、本当に、本当に楽しませていただきました。お世辞抜きに、歴代スーパー戦隊でも5本の指に入る作品だと思います。キャスト、スタッフの皆さん、そして本作に関わった全ての方達に、最大級のリスペクトと感謝をこめて。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
さて次週からは新番組「キョウリュウジャー」。今のところ不安と期待の割合が9:1ぐらいだけど、三条陸さんと阪本監督だし、大丈夫…だよね?
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