「宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE」感想
予告を見れば、だいたいの中身が想像できてしまう、いつもどおりの内容ながら、やはりあの闇夜に映える内蔵ライトと、銀色に輝くボディを観るだけで、無条件にテンションが上がってしまう。
本作のために新たに制作された、通称「青いギャバン」ことギャバンTypeGのカッコよさはもちろんだが、やはり初代ギャバン=一条寺烈演じる大葉健二さんの存在感は圧倒的。
彼が愛車ジムニーで颯爽と現れただけで、場の体感温度がググッと上昇、と同時に、夢中になって観ていた幼き日の興奮とトキメキが、思わず串田アキラ氏の美声に合わせて「♪ギャッバーーーン!!アバヨ涙、ギャッバーーーン!!よろしく勇気!!」と唄い出したくなるほどに蘇った。
しかし逆を言えば、その分2代目ギャバン=十文字撃を演じた石垣佑磨くんのそれが大葉さんに完全に負けており、すっかり陰に隠れてしまっているような印象を受けたのは、非常に残念。
彼の体当たりの演技、奮闘ぶりは評価するし、得意の格闘技を用いたアクションも良かったのだが、やはりギャバン=大葉さんというイメージには敵わず。次回作があるかどうかは存じ上げないが、まだまだ真の継承には、時間と経験が必要なよう。
また、オリジナルテレビシリーズの異常なほどの展開の早さに比べると、どうしてもモタツキというか、蛇足的な部分が多いように感じられたのも、惜しいマイナスポイント。
放送から30年、撮影技術は格段に向上し、制作論も洗練されているのだが、やはりリアルタイムで視聴していたファンとしては、当時のいい意味での泥臭さ、あるいは「何でやねん!」と思わずツッコんでしまいたくなるような勢いとケレン味を、もっと大事にしてほしかったところ。
撃の成長譚、魔空空間での攻防劇等、東映特撮らしさは随所に見受けられただけに、何とも・・・。
まあとはいえ、放送から30年も経て、今こうしてスクリーンであの雄姿を、それもシャリバン、シャイダーとの揃い踏みまで拝めたのだから、これで充分としよう、ウン。
57歳とは思えない大葉さんの壮絶アクションと、森田涼花ちゃん演じるシェリーの微妙にエロくないファッションにも注目(笑)。
いいんだよ、すーちゃん可愛いから。
☆☆☆★★+
何つってもギャバンだしね(エー)、星3つプラス!!
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