「バイオハザードV リトリビューション」感想
しかしまあ、本作の1作目を観た時は、10年以上も続くロングシリーズになるとは予想だにしなかったが、大体にして失笑噴飯モノのBC級作品になりがちなゲーム原作映画において、ここまで毎回一定のクオリティを保ちつつ、且つしっかりとヒットするタイトルも珍しい。
気になる内容は、毎度お馴染みミラ演じるアリスと愉快な仲間たちによる、ゾンビその他退治の珍道中で、いつものように大筋のストーリーの途中から始まり、いつものようにいいところで終わるクリフハンガー的展開。
とはいえ、過去作のキャラクターや場所が多数再登場、これまでの収束および完結に向けての総まとめといった要素もあり、いよいよクライマックスが近づいてきたかという、高揚感を憶える出来。
加えて、なぜか平凡な主婦になったアリスと、その視点を使った「ドアを当てたらゾンビが襲い掛かってくる」という、奇想天外さと原点回帰的アイディアをうまい具合に絡めてある点も実に好印象。
肝心のアクション面においても、世界中の名所を舞台にした(どういう事かは本編で確認されたし)銃撃戦、処刑マジニ(通称:オノさん)2体を向こうに回しての立ち回り等、大幅にパワーアップ。特に、自転車のチェーンを使った近接戦闘は、おそらく近いうちに特撮ヒーローかヤンキー漫画でパクられるであろうカッコよさ(笑)。危ないから、よい子はマネしちゃダメだよ。約束だぞ!!(誰?)
リー・ビンビン演じるエイダ・ウォンの、ゾンビになってスピアータックルかましたくなるようなドエラい美貌はもちろん、原作ファンならニヤッとしまう要素も盛りだくさん。
確かに、手を叩いて大絶賛するほどの内容ではないにせよ、これといった弱点もなし。強いて挙げるなら、やはりラストバトルは巨大クリーチャー相手の盛大なドンパチを観たかった事と、初登場のレオンが随分とゴッツいヒゲメンだった事ぐらいで、シリーズを通して観ている人はもちろん、原作ゲームを知らない人でも、充分に楽しめる作品かと。
あくまで個人的な推測だが、本作のラストカットを観る限り、そろそろ次回作辺りシリーズファイナルも見えてきたように思える。商魂たくましいハリウッドの映画人の事、ラストエピソードは前後編に分けての公開と予想するが、失礼ながら果たしてその頃、ミラは本作で披露してくれたようなキレのある動きを保てているだろうか…。
さすがに彼女も、既に一児の母。次回公開を3年後と仮定した場合、その頃にはもう一人か二人出産している可能性もなきにもあらず。
T-ウィルスの影響でアリスの肉体が若返り…とか何とか理由をつけて、新人を起用するという荒業もあるにはあるが、そんなミラの前の旦那みたいな真似、彼女が許すとは到底考えにくい。
まあ、彼女がその時まで現状維持してくれていれば、何の問題もないのだが。とにもかくにも、できるだけ早く撮ってね(笑)。
☆☆☆★★++
あと、さりげなくほんのりエロいのも高ポイント(笑)、星3つプラスプラス!
てか、エンドロールの中島美嘉の歌はいらなかったと思うんだ。本編のイメージにも、そんなに合ってなかったし…。
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